LINE Developer Day 2019 Day2 レポーティング(と言う名の自分的メモ)

front-endと、Product Managementのことを知りたいだけの人生だった

Motivation

参加のMotivationは上の見出しの通りです。 ビジネス上の課題を技術で解決するお仕事をしているので、二日目のproductionというテーマのほうも多くの学びがありました。

Opening

Livedoorの池邉さんが担当。(途中、各担当者にswitch) 池邉さん、ライブドア事件の時からいらっしゃる方だった気がするので、人材の流動性の高い業界でも長く留まって頑張っていらっしゃったんだなとしみじみ。

LINE Style

会社の価値基準に関するご紹介 linecorp.com

LINEさんの組織規模で、選択と集中という基礎の基礎の基礎の言葉が社是に記載されているのは素晴らしいというお気持ち。 Day1,Day2を通じて感じたのは、飢餓感のある方が割合多めな点でした。 採用のほうも、採用力も高く保つ努力をされているだろうし、プレイヤーのほうも手本になる人が周囲にいて、無力感や不足感が強い環境なんだろうなーと思いながら見ていました。

コードレビューを通してないコードはprodには一行もないというのは、死ぬまでに一度言ってみたい言葉ですね。(目暗でのPull Request承認してる可能性は?とか野暮は言いっこなしです。責任の頭割りも大事です。)

障害についての振り返りの文化についてもお話がありました。 自己組織化ということで、スクラムをアレンジしての組織醸成が行われている印象です。 失敗はプレイヤーを育てるエネルギーだし、見ないふりをしないのはとても素敵な文化。

チャレンジを楽しめ、というのは、コンテキストによってはブラックだと言われたりしますが、個人的には、チャレンジを楽しむ人と仕事したいです。(小声)

LINE-like Product Management of Smart Channel

LINEのプロダクトマネージャー / プロジェクトマネージャー 朝井さんのセッション LINEのトークリストの上のほうに表示されるレコメンドのことを、Smart Channelという機能らしいんですが、そのSmart Channelのプロジェクトのお話でした。

Smart Channel好きな人5%

セッションの会場でSmart Channelが好きな人、大体5%程度でした。 朝井さんの奥さんも激おこだったっていういい話もありました。 なお、このSmart Channelはトークリスト以外にも差し込まれていくらしいです。 このへんは非常にプラガブルに設計されているってことでしょうか。見習いたい。

チームリソースの確保

Smart Channelの開発リソースはプレイヤー100人くらい。 各プロダクトから人を確保して緩くチームを作る。動物園みたいな感じ。 とのことでした。 リソースは奪い合いというのは常日頃から感じるので、緩いジョインでも人を確保できるのは羨ましい。

なんかこの機能嫌だから、早期失敗に持っていこう期

どう考えてもSmart Channelうざいから、アンケートとって、早期にProjectをクローズさせよう作戦を行った結果、4割くらいポジティブな意見が返ってきて、根拠としては微妙な感じになってアレ?ってなった話でした。 この辺、すごい大事で、Product作ってるときって、「え?これ本当に作るの?正気なの?」みたいなときはやっぱりあります。 基本的に、「これをやると何がおいしいのか、何がうれしいのか」を第一に考えている人だから選択するアプローチだなーというお気持ち。

蛇足ですが、個人的には、「言われたから」ダメそうでも作る人はあまり好ましいとは思っていません。 大事なのは、それを作ることでどんな価値を提供できるか。 提供する価値が投下するリソースに対して見合っていないのであれば、うるさいと思われても具申する。 そして、それがProductとオーナーのためになると信じています。

叩き潰せないから価値を上げるために頑張る期

プロジェクトを叩き潰せないなら、今度はどうプロジェクトを成功に導くか、マインドチェンジしたよ! これは、流石の一言。

コンテンツ毎のレコメンドの受け入れられ方の情報を地道に収集する。 ポジが4割しかないなら、これをどうやって最大化するかの分析を正道でやろうという姿勢、すごく偉い。 ユーザーへの限定公開からのKPI観測、SNS観測、ユーザーリサーチ、どれも地道だけどすごく大事。

ProductManagementで大事にしていること

常にデータ駆動 機能に価値があるかを聴講せずに、まずGAして、フィードバックを基に改善する。 オープンコミュニケーション(なにがおいしいかを全員で考え、アクションする。)

LINE Styleでも書いてあることですが、事業に誠実に奉仕するっていうことなので、当たり前で且つ、大変なことなので尊いなというお気持ち。

What’s New in LINE Front-end Framework

LINE フロントエンドエンジニア / ProductManagerの清水さんのセッション LINEはProductManagerがフロントのプレイヤーを兼ねるんだなあというのが開始10秒の感想。

LIFFに関する、説明が色々あったんですが、一番大事なのは、LIFFが、LINE内のWebApplicationを作成するためのfront-endFrameworkという点です。 LINE内で利用するWebApplicationのため、自分の主戦場のC#であればBlazor wasm版とか使っての開発が可能です。 github.com github.com リッチメニューをxamlで作成するVisualStudio拡張も作成している方もいらっしゃるようで、C#の器用さを感じる瞬間でした。

2Daysを通しての感想

LINEさんの取り組みに関しては、AIカンパニーということと、AIを利用するために、そもそもの品質レベルが高くないとAIでの押し込みも有効に作用しないため、各プレイヤーが積極的に、事業にコミットするために技術を磨いているという印象でした。 飛び道具でどうにかするというよりは、コツコツと正道で道を切り開いているのが意外だったのと、その正道でどうにかできるプレイヤーの技量とマインドは素晴らしい。

LINEを通じたSolutionも、JAVAも主戦場ではない自分でも学ぶことが大量にあったので、技術スタックがマッチする方だと、更に刺激になるイベントだったことでしょう。

採用力の強化も含めてのイベントだとは思いますが、そういう話を置いておいたとしても、事例の公開は、感謝しかありません。 このへんは、.NET / C#は露出が極めて残念なのでどうにかしていかなきゃいけない部分です。(これは、我々プレイヤーが貢献できることなので、我々も少しずつでもどうにかしていかなきゃいけないという意味です。)

自分が技術に寄っている人間なので、技術側の話に寄りがちですが、どちらかというと、組織で権限を持っている人も参加すべきイベントに感じました。 このレベルのイベントだと運営も超大変だと思います。LINEさん、イベント運営関係者の方々には感謝申し上げます。